MD(ミニディスク)とは
  いつでも、どこでも、手軽に高音質の音楽を楽しみたい。そんなディスク時代のニーズにお応えするニューメディアとして登場したのが、ミニディスクです。
■ミニディスクとは
  直径わずか64mmのディスク。それをカートリッジに収めたのが、ミニディスクです。カートリッジの大きさも、68×72mmとポケットサイズ。録音、再生ともにデジタル方式なのでノイズやひずみがきわめて少なく、コンパクトディスクに迫る高音質を実現しています。
また、テープのように伸びたりからんだりする恐れが全くなく、音質も劣化せず耐久性に優れています。
さらに、カートリッジに収められているので、ほこり・きず・指紋などを気にせず手軽に取り扱えます。
             


ミニディスクの構造

 
■2種類のミニディスク
  ミニディスクには、再生専用のものと、録音できるものとの2種類があります。
 
●再生専用ミニディスク
 再生のみが可能なディスクで、市販用のMDソフトはこのタイプを使用しています。再生専用ミニディスクはコンパクトディスクと同じ光ディスクで、ピット(小さなくぼみ)の有無でデータが記録されています。
 再生時は、録音用ミニディスクと共通の光学ピックアップで行います。
 
●録音用ミニディスク
 何回でも録音・再生できるいわゆる「生ディスク」です。光磁気(MO: Magneto-Optical)ディスクを使用しており、レーザーと磁気で記録する磁界変調オーバーライト方式を採用しています。
■ATRACで小型化実現
  ミニディスクはコンパクトディスクの約半分でありながら同じ長さの音楽を記録することが出来ます。それは、新しく開発された音声圧縮技術「ATRAC: Adaptive TRansform Acoustic Cording」によって可能になりました。
 新技術ATRACでは、耳には聞こえない音をカットして音楽データを約1/5に圧縮します。聴覚心理学に基づいてデータが取捨選択されるので、聴感上の音質が損なわれることはありません。
 
●聞こえない音その1:耳の感度に達しない帯域の音
●聞こえない音その2:耳のマスキング効果
■瞬時に選曲(ランダムアクセス)
  ディスクならではの大きな特長が、その選曲性の良さ、つまり瞬時に目的の曲の頭だしをすることです。しかも録音用のミニディスクでは、頭だしのみならず録音した曲の編集も素早く行えます。
 これは曲の情報(開始時刻・終了時刻・順序など)をすべて「ユーザーTOC(Table Of Contents)と呼ばれる領域で管理しているからです。この領域は音楽データとは別に存在しているので、ユーザーTOCの情報を変更するだけで編集が可能になります。たとえば、テープで曲の消去をするためには消したい曲の頭から終わりまで無音で録音しなおさなければなりません。これに対しミニディスクの場合は、ユーザーTOCの情報を書き換えるだけで曲を簡単に消すことができます。
 

■音とびガードメモリー
  従来の光・光磁気ディスクの弱点は振動に弱く、音とびしやすいことでしたが、ミニディスクでは新開発の耐震技術音とびガードメモリーを採用し、耐振性を飛躍的に向上させました。
 音とびガードメモリーの特長は、ディスクから読みとられたデータをすぐ再生するのではなく、いったん半導体メモリーに蓄えておくところにあります。読みとられたデータは圧縮されているので、半導体メモリーから次にATRACデコーダーに流れていき、そこで圧縮が解かれます。もし、再生時の揺れにより光学ピックアップからのデータの流れが途切れても、半導体メモリーには数秒分の圧縮データが蓄えられているので、ATRACデコーダーには切れ目なく圧縮データが送られていきます。半導体メモリーのデータがなくなる前に光学ピックアップによるデータの読み取りが再開すれば、音とびは発生しないことになります。
 

【ミニディスクの主な特徴】
●最長74分まで録音可能な、全く新しいデジタル記録&再生メディア
●録音後の編集が可能
 (1曲&全曲消去(ERASE)/曲分割(DIVIDE)/曲統合(COMBINE)/曲移動(MOVE))
●CDなどの高音質そのままのデジタル・ダビングが可能
 (デジタル出力端子付属のCDプレーヤーとの接続)
●デジタルならではの、ノイズの無いクリアな録音&再生が可能
●サンプリング周波数はCDと同じ44.1kHz